セブ案内所

長期留学、永住を希望されている方などにフィリピン生活で必要な情報をわかりやすく「案内人 万次郎」が会話でつぶやきます。

一生来るつもりのなかった土地に移住している理由


亀太郎:万ちゃん、お疲れの様子じゃが、
    どないしたんかのぉ?


万次郎:あぁ・・・亀さん、いや・・何でもない
    ・・色々、昔のことを思い出しておっただけじゃ。
    亀さんは、移住してから、もうどのくらいになるかのぉ?


亀太郎:そーさなぁ、まる12年になるかな?


万次郎:もう、日本に帰るつもりなんかないんじゃろ?


亀太郎:そりゃぁ、わしも色々と考えたことがあるわいな。
    今の日本に帰っても、バブルも起こりそうにないし、
    人間関係も冷えきっておるし、年取った老人がいっぱいで、
    わしなんか何の役にもたたんしな。
    子供には財産も残しておらんし、
    これ以上の迷惑は掛けとうないけんな・・・。


万次郎:そうじゃのう・・待っててもバフルはもう起こらんしのう・・・
    わしは、今の女房と知り合ってから、もう25年以上にもなるが、
    フィリピンパブにはよう通っとったけんど、皆はフィリピンまで
    足を伸ばして遊びに行っとったが、わしは女房と結婚してからも
    一度もフィリピンに来たこともなく、行くつもりもなかった。
   
    じゃが、55歳くらいになって、定年後の生活を考えるように
    なって、当時10歳の息子を大学まで行かせることが出来るのか、
    本当に心配になってきてのぉ・・・。


    当時の会社は、60歳以降の定年延長こそあれ、事務職の内勤では、
    給料も半額程度に落ち込んでしまうし、65歳の年金受給まで、
    どうやって食って行こうかと真剣に考えておったんじゃよ。


    そんな時にTVで東南アジアの移住番組を見ててのぉ、女房が
    「お父さん、フィリピン行ったら、お金無くても永住ビザ取れるよ」
    と教えてくれたんじゃ。つまり、結婚ビザが取得できるから、
    高額な預託金など必要ないと教えてくれたんじゃよ。
    それからは、必死になってフィリピンの生活費について調べ、
    ぎりぎり年金で生活できることや、大学の授業料も日本の五分の一
    以下であることがわかり、家族で移住するしか、将来は、
    生き抜く方法はないと考えたんじゃよ。


    今思えば、あの頃が一番楽しかったのぉ。
    一度、フィリピンへ渡比してからというものは、
    仕事が手につかんほど、頭からフィリピンのことしか考えられない
    ようになってしもうたんじゃ。
    移住計画から3年で移住できたのは、運が良かったし、何よりも
    現地の日本人のサポートに恵まれた結果だと感謝しておる。
    わしより、ずっと若いが、今でも頭があがらんし、尊敬しとる。
    おかげで人から感謝される仕事が何よりの生きがいだ
    ということにも気づいたんじゃ。


    日本に住んでいた頃は、女房の友人の日本人夫達は、
    何度もフィリピンを訪れていたのに、わしだけ一度も
    行ったこともなく、行くつもりもなかったのが、
    定年前に移住を始めたことを皆から羨ましがられておった。


    人生なんて、いつ、どう変わるか、わからんもんじゃな・・

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