本音を言っても炎上しないで・・・
喜多郎:「やぁ万次郎くん、ご無沙汰しちょったのぉ」
「神妙な顔をしちょるがどげんしたかね?」
万次郎:「あぁ喜多郎さん・・・」
「いやぁ、最近の日本人の若者は大丈夫なんでしょうかね?
相談者の半数以上がビジネスの相談なんですが、日本での経験が
全くないビジネスをしたいと言ってくる若者ばかりなんですわ。
多少のお金でビジネスができると甘く考えている若者が多すぎ
るんですよ」
「日本人がフィリピンで出来るビジネスは、結局はインターネットを
使ったビジネスや、日本人相手のビジネスばかりじゃないですか?
日本で売れる商品は英語力だとばかりに、語学学校やツアコンを
目指す若者たちが、たくさんやってくるんですよ。
そげん具合にフィリピンまで来てビジネスをやらなきゃならないほど
日本国内は疲弊しとるんですかね?」
喜多郎:「そうじゃのぉ、最近のニュースば見とると、市場の限界というか、
物価安で何をやっても儲からんようじゃのぉ」
万次郎:「日本人がフィリピンでビジネスで成功するのは、もっと厳しいと
思いますが。
損した話はたくさん聞きますが、儲かった話は聞いたことがない。
日本人が、日本人からお金を巻き上げる商売しかないんですかね」
喜多郎:「万次郎くん、まぁそう悲観するな。
厳しい環境だからこそ、日本人が日本人にサービスをしている
企業もある。おまえもそうじゃろ?」
「日本国内が低迷社会になっとるから、活気あるフィリピンに魅力を
感じとるんじゃ。わしらの若い頃とは時代が変わったんじゃよ」
万次郎:「それにしても相談にくる若者らは、ろくに情報収集をしてないん
ですよ。本当にビジネスを志すつもりなら、ここには来ずに、
自分の意思で始めてると思うんですがね」
喜多郎:「そうじゃのぉ、思い立ったらすぐに行動するタイプじゃないと
リスクばかり考えてては商売はできんしのぉ」
万次郎:「そうやけん、わしもビジネスの相談に来るお客さんにはどうも
悲観的な話ばかりになってしもうて、仕事に結びつけないんですよ」
喜多郎:「万次郎くんよ、これが君のビジネスなんじゃよ。お客さんの心配する
より、折角来られたお客さんを悲観的にして逃してしもうて
どうするんじゃい!」
万次郎:「そうなんですよね。次からは、なんとか仕事に繋がるように
お客さんと一緒に前向きに考えるよう努力してみます」